「霧中八策」連載、第8回(最終): 「組織一丸となって価値アップを追求し、価値を生まない組織機構は廃止せよ!」

  • 第三策でリストラは閉塞感を助長するだけで、真の解決にはならないと訴えた。闇雲なリストラは会社の信用、信頼を失うだけでなく、何よりも優秀な人財までも失う
  • 一方で、意味のあるリストラは、速やかに断行すべきである
  • その見極めの境界線はどこにあるのだろうか。答は、そこの業務プロセスが価値を生んでいるかどうかに尽きる
  • 「経営維新霧中八策」では、首尾一貫して、「仕事(業務プロセス)が価値を生んでいるか?」を追求することの重要性を訴えて来た。言い換えれば、自分の仕事がお客様に対して本当に価値を生んでいるかどうかを問い詰めてみることだ
  • 多くの企業でコールセンター流行りである。しかし、顧客様視点で運用されているコールセンターは案外少ない。平気で待たされ、やっと出てくれたかと思うと、対応が素っ気ない。こんなコールセンターなら、ない方がいい
  • 管理部門、本社部門の人員数が増えるに伴い、「管理のための管理」が横行している企業がある。大企業病と呼ばれる症状だ。役所のスリム化がなかなか実現しないのと似ていて、企業改革の足を引っ張っているところさえある
  • 官庁でも大企業でも、何か問題が起こると「○○委員会」が設立される。型通りの情報収集と対策が協議されるが、スピードが遅く、いつまでも具体的実行が始まらず、いつの間にか集まること自体が目的と化している委員会も数多い
  • 優秀人材が集まった経営企画部は、役員会の根回しやトップの小間使いに追われ、真の企業改革を推進するリード役を果たせていない
  • 従来からのルーチン作業を捨てられない大事な業務と錯覚し、改革の意欲も動きもない部署は、顧客にとっては、その分高いコストを背負わされているので余計である
  • 一時の流行りや他社を追従して設けただけの組織については、その組織が業務価値を生んでいるかどうかを見直し、価値が低ければ、思い切って捨てる勇気が必要だ
  • 役員の数合わせや政治的な配慮で設けた組織については言語道断である
  • しかし、現実には、組織問題に口を挟むことはタブーであり、トップの専権事項として黙認されて来た。トップが変わる度に、機構改革や組織変更は行われたが、業務価値や顧客価値の追求を伴わないために、機構改革のさしたる効果も出ずにいる
  • 企業が存在するのは、顧客あってこそだ。顧客価値に繋がらない組織については一刻も早く大ナタを振るい、全社で顧客のために真の業務価値を生んでいるかどうかプロセス革新に取り組む時である
カテゴリ:コラム 更新:2012年8月20日

「霧中八策」連載、第7回: 「プロセス・ナレッジ(知)・ピープル(人)を統合し、三位一体の改革を進めよ!」

  • 第四、第五、第六策で、日本の経営を刷新するポイントが明らかになった
  • 第四策の「業務プロセス革新」では、顧客は勿論のこと全ての利害関係者が「価値」や「感動」を感じられるように、業務活動そのものをバリューチェーンとして根底から見直すこと(リエンジニアリング=BPR)の重要性を再認識した
  • 第五策の「情報・知恵の共有化/活用」のさらなる推進により、業務価値の最大化と継続的なイノベーションの達成が容易になることが分かった
  • 第六策の「社員、組織の意識/行動」こそが、仕事の価値を高め、イノベーションを実現し、企業の成長、変革を牽引していく原動力であることを改めて理解した
  • 「上記のいずれも既に実施して来たし、今も推進しているぞ」という経営者も多かろう。だが、現場の実態はどうだろうか?期待通りの結果が出ているだろうか?
  • 結果が出ない要因は、これらの施策を単独の取組としてバラバラに取り組んで来たことにもあるのではないだろうか?
  • バラバラな取組は、中途半端、堂々巡りを繰り返すだけで、真の変革にはならない
  • 情報システムを導入する際に、業務の見直しもせずに、現状の仕事のやり方をそのままにして、ITの箱やツールだけが入るだけでは、マイナスの効果しか出ない
  • 情報共有化の推進を叫んでも、それが業務の中でどのような意味があり、その結果、スキルが上がり、業績が上がり、評価も上がるという連鎖が見えないため、いつしか、自己流、所属部署中心のスタイルに舞い戻り、組織のレバレッジが発揮されない
  • ようやく、研修の重要性が認識され、様々なトレーニングが始まっている。しかし、リーダー育成研修も種々のスキル研修も、業務プロセスとリンクしていないので、研修を終えて、数カ月が過ぎると、また昔のやり方、スタイルに戻る人が多い
  • 業務プロセスの革新も、ナレッジの共有・活用も、人の意識・行動変革も、相互に関係し合っているのに、それぞれが独立した取組として実施時期までずらして行って来たために、いずれも中途半端な、或いはマイナスの成果しか出せなかったのだ
  • 霧の中から抜け出せない今、業務プロセスを革新するリエンジニアリング、情報や知の共有化・活用を推進するナレッジマネジメント、人の意識・行動を変えるチェンジマネジメントを、統合して三位一体で実施するくらいの取組を進めないと、この難局を乗り切ることはできない
  • プロセス、ナレッジ、ピープルの三位一体の視点から、価値の最大化を目指し、あくまで、プラス目線で、ポジティブ(前向き)に、プロアクティブ(積極的)に仕事を楽しく、面白くするための改革を今こそ始めようではないか
カテゴリ:コラム 更新:2012年8月7日