「霧中八策」連載、第6回: 「人のパワー(実現力、変力、協力)を再認識し、人財育成、評価制度を見直せ!」

  • 日本の経営は「人にやさしい」人本位資本主義だという人がいる。本当にそうだろうか?
  • 海外と比較して、昔は終身雇用を基本とし、簡単に社員の解雇などしなかった
  • 今では、業績回復のためのリストラを旗印に、早期退職、派遣切り、新規採用抑制など、終身雇用時代には余り耳にしなかった人事関連用語を聞くことが増えた
  • よくよく翻ってみると、「人にやさしい」とはどういう経営だろうか?社員を首にしなければ、いい経営と言えるだろうか?
  • 間違った時には厳しく指導し、いい仕事をした時には褒め、迷っている時には相談に乗る...人を育成し、人が生み出す力や価値を最大にすることこそが人本位の経営ではないだろうか?
  • 現実には、日本企業の人材育成研修に費やす時間やコストは思ったより多くない。この10年は、リストラやコスト削減のあおりを受けて、研修施設を売り払い、海外留学制度を廃止した大手企業も数多い
  • 「人材第一主義」を掲げ、見事に日本のライバル企業を追い抜いた韓国サムスンの例は、「企業は人なり」の大切さを証明している
  • 日本では、首にこそしないが育成もしない、言い換えれば、「飼い殺し状態」を作ってしまったのではないか?「新入社員研修」、「課長就任研修」以外、マネジメント研修を受けることなく定年を迎えるのでは、リストラ後の転用が効かないのも無理はない
  • 「企業は人なり」を体現し、一人ひとりのヤル気、英知、スキルを引き出すことで、個人が行う仕事の価値が高まり、会社にもいい結果をもたらす
  • 検討や打合せはよくするが実現に至らない、ビジネス環境の変化に気付いてはいるが自ら変われない、チーム力が重要なことは承知しているが所属部署の流れに身を任せる、といった症候群からの脱皮を企業も真剣に考えるべき時である
  • ビジネスは、理屈や理論ではなく、人がアクションを起こして新たなイノベーションや変革を実現してこそ価値があり、面白い
  • なのに、財務諸表の中で「人」を測る経営用語には「人件費」しかないので、業績が悪くなると、その人件費を抑制する方向へと向いがちだ。「人が生み出す価値」に目を向けた財務報告書ができれば、世の中のムードも労働環境も一変するに違いない
  • 目先の売上数値や効率性・生産性、コスト削減といった経営指標は、一時的には業績の回復が実現したかのように思わせるが、社員一人ひとりのパワーが復元しない限り、真の変革には繋がらない
カテゴリ:コラム 更新:2012年7月17日