東日本大震災を振り返り、今後も起こり得る次の災害に備えよう

東日本大震災により被災された皆様とご家族の方々に、謹んでお見舞い申し上げます。
皆様の安全、そして被災地の一日も早い復興を、お祈り申し上げます。
東日本大震災を振り返り、今後も起こり得る次の災害に備えよう。“失われた日本”の要因でもあるプロセス・ナレッジ・ピープル視点から検証を試みる。ビジョン戦略 。イノベーション、サステイナビリティ(持続可能性)プログレス(進化)。牽引力。プロセス 業務 推進力。バリュースピードチェンジ。ナレッジ(情報、知恵)ピープル(意識・行動)実現力。手順・手続(プロシージャ)ではなく、価値を生む仕事(活動の連鎖=バリューチェーン)と捉える。プロセスがもっと価値を高め輝きを増すために必要な情報・知識・知恵の共有化・活用を推進)。プロセスを変えナレッジを活用してバリューを出すには、人の意識・行動も同時に変革が必要。一貫して統合して取組んでこそ、確かなバリューが上がり、スピードが増し、確実な変革が実現する。東日本大震災が起こる前の状況を検証する...今後の震災に備えるために。政治(与党/野党) 地方自治体 電力会社(東京電力) 財界、大手企業 学識者・科学者 メディア・  報道 プロセス ナレッジ ピープル  政争に明け暮れ、大震災に備えての議論を全プロセスに渡り行って来なかった。危機管理プロセスの詰めができていないまま放置して来  た(特に原発に対して)。国家ビジョンも見えないまま、コスト削減をメインテーマに事業仕分けを進めた。そもそもプロセスの議論がなく、手続論や手順論(プロシージャ)に  終始してきた。官僚を排除したことで、過去の経験知、優秀人材の英知が集まらなくなった。お決まりの委員会組織に著名な有識者が集まり、現場と乖離した議論だけが繰り  返し行われた。自分の業務や役割に求められる情報や知を極める努力がなく(インフラもない)、限られた断片情報をベースにしている。親分・子分的な派閥が温存され、責任  や役割について力関係に依存している。国民目線に立った視点からの議論が欠落しており、真のバリュー追求がない。国会の場で、野次、居眠り、携帯が日常茶飯事で、議員  としての自覚が欠落。数字の力を重視し、品位も崇高な意思も欠如し震災備えの議論は優先度が低い。震災は身近な問題であり、普段より備えはしたが、ソフトよりハードを  重視してきた(堤防や緊急避難所も役立たず)想定を上回る危機への対応プロセスが明確でなかった(=想定が甘かった)。一部の自治体では学識者を招聘して取組んで来たが、先  人の経験・知恵に普段から学ぶ努力が不足した。情報の一元化、統合化に関しての整備、システム化が遅れている。普段より消防訓練など実施しているが、常連の顔ぶれで全  住民には浸透せず。想定以上の大震災が起こった時のアクションプランにコンティンジェンシープラン(非常時の代替案)が含まれていない。原発関連のプロセスが完璧に確立  されていない(ビジョンから下の定義が曖昧)。想定以上の震災に対して、事前の準備(プロセスの可視化)ができていなかった。普段より、政・官・学・民(他の電力会社)を交  えた情報共有の場が十分でない。自身の知を過信し、謙虚な姿勢で広く英知を集める努力を怠った。関連の社団法人・財団・政府委員会等と馴れ合いの関係を築いて来た。ビ  ジョンで安全神話をうたってはいるが、各業務に直結した議論・訓練を怠った。コスト削減・効率性ばかりを追求し、真のバリューチェーンを築いて来なかった。大震災に備  えてのプロセスの議論を尽くして来なかった。リスク・BCP(事業継続)に関しての議論・情報収集の努力が欠落していた。普段からの緊急対応への情報・知の共有/活用が不  十分(仕組みがない)。オンリーワン技術の追求と横並びの備えに終始し、緊急時のプロセス構築と、それを実行して行く上での権限付与とそれに付随する説明責任の教育が不  足。産官学連携の中で、学の果たす使命や役割が不明で、プロセスも明確でない。研究・論文発表に明け暮れ、その成果を社会の中で発揮させる努力を怠った。知の中枢でありながら、知の共有・活用はできていない(インフラ整備も遅れ)。想定を超える仮説や、未知の世界へのチャレンジが不足。「象牙の塔」体質のまま、社会・企業との関りを避けて来た傾向がある。派閥や師弟関係が根深く、知のオープンイノベーション化が非常に遅れている。ジャーナリストとして何をどう伝えるかの基本ビジョンが不明(視聴率偏重)。横並びの野次馬報道と低俗番組作りに翻弄して来たため、緊急対応が不十分。真に伝えるべき価値のある情報・ナレッジの収集・分析・提供ができていない。視聴率に一喜一憂しているだけで、時代の変化をつかみ切れていない。真実を正確に伝えるための普段からのプロセスに応じた教育・指導が足らない。メディアも東京一極集中の構図が変わっておらず、社会全体の把握が不十分。大震災直後(大地震から巨大津波まで)の状況を検証する...津波被害を最小にするために 政府 プロセス 緊急時の危機対応プロセスが曖昧だった為、適確なリーダーシップを発揮せず。自衛隊派遣は、8千→2万→5万→10万と経過で増強したが、認識が甘い!大地震から巨大津波までの20~60分に、官邸、霞ヶ関、自衛隊、気象庁、各自治体はどう動いたか?プロセスは?初動のTo-Doプロセスが明確になっていて関係当局の連携が取れていれば、犠牲者を少なくできたのではないか?「緊急対策本部」は速やかに設けられたが、巨大地震へのアラーム発信は?スピーディに何をプロセスしたかが不明。政府 ナレッジ 政府の指示命令系統が機能不全に(官邸に必要情報が直ぐに集まらない)。大地震(M8.5以上)が来た際の、津波・原発等の起こり得る危機について充分な事前学習、シミュレーションがなかった。各省庁・大臣・官僚が緊急時に何をどうすべきかのアクションを把握しきれておらず、普段からの共有化もできていない。縦割行政の弊害で、瞬時の取るべき行動がバラバラ、後手後手で被害を拡大。瞬時に、関係部署に情報が一元化して集まる仕組みになっていたのだろうか?(「TVを見て状況を知った」との発言も)。政府 ピープル 議員・官僚・行政の一人ひとりが、大地震直後に、自身の業務に関連してどのような行動をとるべきかの普段からの意識付け、訓練はできていたか?特に、巨大津波と原発に対して、省庁を越えた共通の危機認識は不十分(他所の省が管轄する問題については、言い訳が先に出てオーナーシップが見えず)緊急時の最優先事項の情報把握、速やかな指示命令、具体的な国民へのメッセージ発信等の認識、体制(チーム)、ブレーンについて詰められていたか? 自治体、役場 プロセス 町長までが亡くなった町では、大地震直後に地震対策会議を行っている最中に巨大津波に襲われた(プロセスの不明)。半鐘を鳴らす役割の殉職消防団員も出ているが、そもそものプロセスがM9という想定を超える設計になっていなかった。役場 ナレッジ 津波警報を伝える方法・手段についての備えが機能しなかった(大地震による通信・交通手段の寸断により、情報伝達の回路を断たれた)。津波が来るまでの時間内で情報を確実に全住民に伝える手段とは??? 役場 ピープル 地域レベルでの意思命令系統の体系が想定を超えた災害時のモデルになっていなかった。消防団や地元警察が奮闘したことは分かるが、もっと効果的に動く手立てがあったのでは?(映像では津波到来の寸前で走り回る消防車・救急車も)。メディア・報道 プロセス 直ぐに特番が組まれたが、津波の警戒に対してもっと強く訴求する言い方は?停電になればTVは無力であり、現地に警報を伝える手段は?メディア・報道  ナレッジ 緊急地震速報は効果的に出されたものの気象庁、警察発表に頼り過ぎ、型通りのマニュアルに従った放送を繰り返すだけで臨場感は伝わらず。メディア・報道 ピープル ニュース報道の裏側でもパニックになっているのが視聴者に見える状況だった。(ヘルメットをかぶったキャスターの後でノーヘルのスタッフが平然としていたり) 住民(被災者) プロセス 大地震のパニックで大津波に備えて取るべきプロセスを失ってしまった。時間との闘いであるという認識が足らず、初動が遅れ多くの犠牲者が出た。先人や石標の言い伝えや教えを守った地域は巨大津波を免れ助かっている。M8以上では大津波が来ることは予想されたのに、なぜ伝わらなかったか?平常時の防災訓練や警報に馴らされ、個人の行動基準が定まっていなかった。津波の恐怖について頭では理解していても腹にまで落ちていなかった。大震災の後の状況を検証する...一刻も早い被災地救済、復興支援を進めるために 政府 プロセス 被災者目線からプロセスを捉えた上で、動いていない…「被災地と永田町・霞ヶ関との距離が遠い」という声が圧倒的。やるべきプロセスが明確になっていないので、コントロールを失って見える。-人命救助は迅速に最善を尽くしたか?-生存者の捜索(ハイテク活用や、落下傘部隊投入は?)-被災地への救援物資搬送遅延(ヘリや上陸用舟艇の活用は?)-通信網寸断による情報把握・確認(ヘリからの無線機、電源等の散布?)。同時並行で進行すべきプロセスを把握していない(システム思考の欠如)。各省庁間の連携が見えない。-物資のロジスティックが混乱-経済損失見込数字の尻上りの上昇-海外からの支援に対するチグハグ感-医療・治療の先端現場と役所の規則-仮設住宅の設営が始まらない。復興に向けてのビジョン・青写真がどのように出て来るか?また定番の有識者委員会を設立して策定するのか? 政府 ナレッジ 情報の一元化、統合化が全くできてない。TV等からの情報をベースにその場しのぎの対症療法を行っているようで、ますます国民の不安感を募らせている。行っているプロセス毎に正しい情報を分かりやすく提供していないので、現場も国民も混乱と動揺を来たす。平常時に情報やナレッジをベースにした業務活動ができていないので、ハード(PCや住民台帳)が使用不能に陥ると何も出来なくなる…1ヶ月経っても行方不明者の実態が把握できない)。阪神淡路大震災や過去の経験が活かされていない(人に帰属するため、地域を越えた役所全体の知になっていない)。派閥や党を超え、また、広く学界、民間も取込んだ総合英知を集めた動きがない。海外メディアへの対応が不十分なため、海外でも風評被害が出て、日本の立場をさらに悪化させている。ナレッジパワーの威力を認識しておらずインプット・アウトプットの全てで統制のあるオペレーションができていない。政府 ピープル 同時並行で難題に立ち向かうにはシステムシンキングが必要であるが、プロセス思考と共にその発想がないために、機能不全に陥り、被災者の苛立ちが募る。横並びの教育により、真のリーダーシップ不在も対応への遅延を招いている役割と権限の不明、曖昧さが、さらなる混乱と復興への遅延に繋がっている。「想定外」といった言い訳で片付けがちになっている⇒将来のために、堂々巡りを繰り返してはならず、想定外を想定するのが真の価値という認識に立つべし国民の英知を結集させパワーをまとめ、国難に敢然と立ち向かうリーダーシップの発揮こそが政府の務めだが、個々の木を見るだけで全体の森を見ていない。野党や半主流派も含めオールジャパンを引っ張るべきなのに、ビジョンやシナリオすらができていない。被災者の秩序ある対応や辛抱は海外からも称賛されており、プロセスが明確になれば、地域の自治体や住民のパワー、で適応は充分可能⇒現地に権限付与を。自治体、役場(行方不明者に関して) プロセス 役場の住民台帳が流出すると、安否の確認もできない⇒国民番号制、DBのセキュリティ、一層のIT化を図るべきか? 1ヶ月が経っても行方不明者の実態すら掴めないのは国の体を成しておらず、番号制等につき海外事情も含めて要学習。個人情報とは別に、住民・国民にとって何が価値があるかの観点から議論を始める時ではないか?企業(被災地外) プロセス 大震災に対して被災を免れた企業は何をなすべきかが不明で、自粛一辺倒へ。サプライチェーンの寸断が起こり、海外の風評被害もあって最大の経済危機へ。企業(被災地外) ナレッジ 下請け構造の実態を把握し切れておらず、強いては海外顧客等からの日本外しの可能性も出て来た。グループ全体の知ネットワーク作りが鍵。企業(被災地外) ピープル 被災を免れた企業の「あるべき姿」を早急に打出し、被災地復興を支援すべきところ、負のスパイラルを助長している。大震災に負けない志を示すことが重要。復興に向けた『提言』 ~ 「プロセス」「ナレッジ」「ピープル」の統合視点で取り組め!プロセス これまで 「プロセス」自体の理解・議論が不足。不要な業務の温存、価値への認識が甘い。あるべきプロセスが描き切れていない。プロセス改革より構造変革(リストラ)を重視。組織の壁、しがらみを突破できず改善止まり。プロセス評価基準が曖昧、感覚的、不透明。仕事の目的・価値についての議論が不十分。プロセス これから 業務をプロセスを軸に捉えることにより、共通の言語で仕事の効率・効果について議論。顧客基点、組織横断の視点で徹底リフォーム。品質・時間・費用面から、明確な評価が可能に。→プロセス革新により、バリューチェーンを強固に。ナレッジ これまで 情報共有の仕組みが不在、不充分。組織の壁により、「言った、言わない」論争。ビジョンや戦略が周知徹底されない。業務の非効率、個人スキルの向上見られず。役割・責任、指揮命令系統が不明確・曖昧。トップの関与がなく、全社取組に至らず。CKO(知の担当役員)不在、経営優先度低い。ナレッジ これから 全社規模で効果的な「情報と知の統合」を推進。組織知の活用で革新性・競争力の向上。ビジョン・戦略の共有化も合わせシナジーを発揚。ナレッジワーカーへの転身でレバレッジ経営を促進。→ナレッジ共有・活用により、バリューのレバレッジ(てこ=増幅)を。ピープル これまで 人への配慮・取組が不十分、形式的、軽視。現場は、閉塞感・疲弊・諦め・無気力が充満。体系的・長期的な育成プランがない。業務やプロジェクトの動きと育成がリンクせず。予算削減、或いは予算消化のため外部任せ。人材管理ツール導入、成果主義導入に偏り。優秀人財の争奪戦(War for Talent)意識欠如。ピープル これから 業務目的・改革目的に符合した人材育成体系。形式的予算消化⇒実質的な行動変革の実現。人材価値向上⇒リクルート人気向上⇒ブランド力。優秀人材の離脱を防御、企業風土の持続的変革。→人の気付き、育成により、バリューの活性化を
カテゴリ:コラム 更新:2011年4月13日